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専業主婦という名のブランク-パート2

以前メーリングリストの話題からご紹介した、「専業主婦というブランク」
の続編をお届けします。メールマガジン掲載後も、メーリングリストには
この話題の投稿がたくさん届きました。

  • 12月に私の職場に主婦のパートさんを2人採用しました。

1人は結婚退社後、2年間専業主婦をしていた子供のない主婦。もう1人は子育てがひと段落したブランク13年の主婦。担当してもらう仕事が売上管理関係の仕事だったので、独身時代大手企業で経理関連の仕事をしていたこのお二方に決めました。でも先日、採用1ヶ月でブランク13年の人が辞めてしまいました。

同じ「はたママ」としてがんばって欲しかったので、残念で堪らないです。退職申し出をされた日に少し話をしたのですが、印象に残った言葉が「ペースが違いすぎる」という言葉でした。職場・仕事のペースが、家庭で自分のペースで生きてきた自分にはついていけない。長い期間に身についてしまったペース。自分だけに通用するルール。これがブランクの恐さじゃないかな~。

  • 初めて主婦パートを雇って感じたことは

「怒られる事」「責任をとる事」「提案する事」に慣れていないのかな? という事です。そういう人ばかりではないとは思いますが。。

それと、もし与えられた仕事ができなければ、ミスをしてしまったらどう対応すれば良いかという事。言い訳は通用しません。後ろ向きな態度もだめ。前向きにどうすれば良いかを考え提案する。前向きな態度で取り組んでいれば、周りは認めてくれるし、協力もしてくれます。

はたママは子供が小さいと突然の病気などで仕事を休んだり同僚に迷惑をかけたりする事もあります。でもそれも日頃の仕事への取り組み方でフォローできます。「言い訳をしない」「常に前向きに」。。です。

  • 確かに12月にパート採用したはたママは1ヶ月で辞めちゃいましたが、

その後任で採用した人は、辞めたはたママが1ヶ月かかっても覚えられなかった仕事を2日で覚えてがんばってくれてます。もともと社員での採用を希望していた人だったので、仕事ぶりを見て、上司も社会保険や厚生年金のつく「嘱託社員」としての採用を検討するようです。その後「正社員」への道もあります。ちなみにその人は20代独身です。12月採用時点で「子育て経験のある主婦は気配りがきく」とはたママの採用に積極的だった上司は、今度は「ブランクの短い人」を条件に探したようです。「はたママは×」という意見に、悔しいけど今は反論できませんね。。

  • 転職経験が多い私。思うんですが、職場が代わるたびに、

そこでの仕事のやり方やペースとかがまったく違っていました。それが当然なんだと。
おんなじ会社でも、転勤したり、部署変わったり、新しいシステムになったり。そのたびについていけないのがふつうでは? そこで、自分のほうが合わせるための努力ってのができるか、できないかで、違ってくるんだと思います。

この方の場合は、はなからついていけない! ってあきらめたのが、なんか残念ですね。家に帰れば居心地のいいシステムがあるから? 専業主婦の場合は、環境のほうが自分に合わせるべき! って考え方がどうしてもついちゃうのかな? 家庭じゃ全部自分のやり方がとおってしまうから。

今日も、おばちゃんが夫がバックで止めようとしていたところにさっさと自分の車を突っ込んできて。。。。周りをみりゃわかるのに。くれぐれも、自省能力とか判断力が落ちないようにしたいです。

  • 全般的にもこの10年で労働密度が濃くなって、

その分カムバックしづらい傾向ありません? ご近所の方にもはた目にはおもしろいけど同僚だったら困るだろ~な~と思われる方がいらっしゃいます。ああどうしよう。

  • 労働密度は濃くなったのかな? 

でも会社は人件費削減のため、正社員を減らし、その分パートや派遣社員を増やしています。ウチもそう。正社員としてのカムバックはしづらいかもしれませんが、非正規社員ならカムバックしやすいのでは? そこから実績を積んでいくという手はいかが?

仕事と言うのは、求められていることに正確に答えられなければ、上司あるいは同僚に怒られたり、忠告を受けたりするものです。また、自分の主張がいくら正しくても、上司の意に添えないものや、全体的な流れからはずれたものもみとめられません。そして、正確な要求に期日までに答えられないと、「使えない」と言うレッテルを貼られてしまいます。それが当たり前の社会です。会社はやはり戦場かなと思うこともあります。

確かに主婦をしていると、すべて自分が決められ、自分の思い通りにことを運ばせることができることが多いような気がします。例え、夫や子供に何か反論されてもそれは自分が間違っているなんて思わないことも多いですよね。そして、結論を出すまでの時間も自分で決められます。そんなところが、主婦が社会に復帰する際の壁にもなるのでしょうか?

でも、自分の速度に合った会社と言うのも存在するはずです。身近なブランクのある、はたママの成功例を見ていると、非正規社員から実績を積んでいくというパターン、やはり多いです。パートとして入社後1年、46歳で社員に登用された知り合いの方もいますよ。自分のスタンス固めてから次の段階を考えても決して遅くはない、と個人的には思っています。
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前半に、専業主婦のかたの採用に関わったメンバーの投稿を何通かのせましたが、これが採用現場からのメッセージなのですね。

専業主婦の間に、「自分だけのルール」でものごとをすすめるのが当たり前になってしまうとしたら、確かに、これは「ブランク」と言っていいのかもしれません。

でも、メーリングリストのメンバーのメッセージの中に、たくさんのヒントがあります。専業主婦の期間に何を失わないようにすればいいのか、何を身につけていけばいいのか、語ってくれていますよね。
主婦であっても、何かの組織に関わったり、運営する立場になることは可能です。まず、「自分のペース」だけじゃない世界に触れることから始めてみては...?