vol.195-地方と都市のサービスの考え方の違い

例えば・・・
●スーパーの駐車場代・・・地方は無料、都市は条件付。
都心のスーパーでは、駐車場は必ずと言っていいほど、「2000円以上、お買い上げの場合、2時間無料」など、条件付でないと無料になりません。

しかし、私の暮らしていた地域では、スーパー、駅、すべての駐車場が無料です。何時間置いてあっても全く気にしません。当たり前といえば、当たり前ですが、これだけでもお金を払わなくていいので、非常に助かります。

●タイヤの保管代・・・地方は無料、都市は有料。
次は、タイヤの保管代です。都心で預けると月額3000円ほど、利用料金を取られるとのことを聞きました。しかし、私は、季節外のタイヤは、車を購入したお店に無料で預けてあったのです。半年間、無料で預かって下さっていました。

これらの料金は、都市では何にお金を支払っているのでしょうか？
多分、人件費、土地代などでこのような差がでるのでしょうね。
でも、地方は、このようなサービスが多く存在するということで、サービスにお金を払う習慣がないと考えられると思います。

この地域では、「無料」でできることがたくさんありました。

昔の日本は、今の地方のようにサービスを無料で行ってくれることが多かったと思います。しかし、いつの頃からか、ものを売ることだけではなく、サービスという形のないものを提供することにより、
お金を得ることを学んでいったのではないかと思います。

このあたりが、地方と都市との生活感覚の違いがあるように思いました。
良き日本が残っているともいえます。みんなが善意で行為を提供し、相手の行為を受け取り、生活が成り立っているように思いました。

子育ても同じです。
おじいさんやおばあさんが家で子どもの面倒を見てくれているので、ほとんどのおかあさんは働いています。これも、ある意味、おじいさん、おばあさんが行為を無償で提供してくれることで、成り立っ
ているのではないかと思います。

私もこの点については、似たようなことをやってきたので、あまり大きなことは、言えませんが・・・

地方は、土地や時間や行為を無償で提供しているように思えました。
これは、土地や時間に余裕があるからかもしれません。

自分のもっているものや作ったものを無償で提供することで、例えば、野菜やお米をあげて、その代わり、何かをもらうなど、物々交換することも、多いように思いました。

実は、ビジネスの中にも同じような感覚を持ち込んでいました。
その地域の会社は、本当に親切にいろいろなサービスを無料で提供してくれます。それが、都心部の会社となるとわけが違います。
サービス提供を受けるための金額が発生しますから、無料ではないものがたくさんありました。これを説明するのは、大変です。この価値観の違いには、かなり悩まされました・・・

インターネットも以前は、物々交換の時代が長く続いてきましたが、最近では、まぐまぐの一部のサービスも有料化されることもあり、インターネットも都市型のサービスに変わってきたのかも知れません。それ以前に、Yahoo！が有料化されたり、物々交換でなく、オークションで物を売り買いできるようになったのは、いうまでもありません。

しかし、そこには有償でなかければできないサービスが存在し、私たちの時間や労働を補ってくれるものであったりします。無償で受けるサービスは、やはり安定感のない、無償なりのサービスであったりします。有償で受けるサービスは有償なりの価値と責任が生じるのではないかと思います。そのため、私たちの仕事にもその影響はあるのではないかと思いました。

有償の場合は、責任が重厚になり、仕事も緻密になり、負担も増える。
でも、サービスをお金に変えられる。お金になるけど、仕事はきつくなる。きりきり都市型的仕事。

無償の場合は、なんとなく行っているつまりアバウトで構わないから負担も少ない。しかし、お金にはならない。のんびり地方型的仕事。

サービスにお金を払うか、相手の善意の行為に甘えるか。
どちらが良いかといわれると、難しいと思います。
善意の行為に甘えていれば、すごくそれはそれで心地いいですが。
ある一定の限られたメンバーや、期限内では、いいですが、ある程度の人数や維持することを考えたら、無償の範囲でできることは限られてくると思います。安定的にサービスに受けるためには、お金を払うことも必要になるのではないかと思いました。
駐車場などは、別物かもしれませんが・・・

自分の給料や生活水準を上げるためには、サービスにお金を払う
習慣を付けた方がいいのかもしれないと思いました。
でも、どっちの生活がいいのでしょうね！